大学院に行く理由と、得られるもの
大学院に行くの、どんな動機でもいいんですよ。研究者になりたい、モラトリアム、仕事で行き詰まってる、キャリアアップしたい、働いてて感じた問題意識を深めたい、カルチャーセンター感覚、趣味の延長…どの動機でも、学問はきっと楽しい。分野が盛り上がれば嬉しい。
— 森 薫 | Kaoru MORI❄️📚🦖 (@mori_irom) 2022年1月13日
こんなツイートを見かけた。
これは自分も同意で、いろいろな理由があって良いと思う。
ちなみに自分は、正直なところ「就職が楽になるかな」「もうちょっとだけ研究してみたいな」という理由で大学院に進学した。
が、そこでは良い出会いがたくさんあった。
優秀な先輩、先生に出会うことができた。世の中には様々な人がいて、自分はちっぽけな存在なんだな、何も知らないんだな、と理解することができた。留学生や社会人学生との出会いも、今の人付き合いに生きていると思うし、今でもお世話になっている方がいる。この方々との出会いがなければ、僕の人生は全然違ったものになっていたと思う。
ソフトウェア工学に出会うことができた。厳密にいうと、高専在学中のテーマもソフトウェア工学ではあったのだが、当時はそのごく一部(ソフトウェアセキュリティ)しかしらなかった。大学院では、ソフトウェア工学のテーマとしてレビュー、人材教育、ビジュアライゼーション、バグローカリゼーション、コードクローン、優秀なプログラマの特徴分析、OSSなど、様々な研究に出会うことができた。自分が生業としているテストとも大学院で出会った。僕は、大学院に進んでいなければQAエンジニアをしていなかった可能性は大きいと思う。少し極端にいえば、キャリアの方向性が決まったのは大学院だということになる。
そんなかんじで、割とフワフワした理由で大学院に進んだものの、そこで得た経験、出会い、知識は膨大なもので、自分のキャリア観、ひいては人生観に多大な影響を今でも与えている。何かの分野に興味がある人にはもちろんおすすめだし、何に興味があるかいまいちわからない、でも何かがしたい、という人も一度検討してみると良いと思う。出身校では年に2−3度オープンキャンパスがあり、研究のポスターを展示したり学生や先生と話す機会があったので、活用してみると良いと思う。