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「ATDD(受け入れテスト駆動開発)で『テストフェーズ』を限りなくゼロに近づけたい」株式会社SmartHR 泰楽 無雅氏 より引用
夢としては、現実問題として、ゼロにはできないと思いますがテストフェーズをなくしたいと思っています。そして、テスト専任やテストメインのQAをなくしたいイメージを持っています。やはり、QAでテスティングはあくまでひとつの手段だと思うので、それ以外の領域で活躍できる場を広げていきたいと考えています。そういう意味でのテストを減らしていきたいですね。
これまで、QAやテストで品質を保証する考え方がされてきました。しかし一方でアジャイルのような開発ではチームとして品質を捉え、向き合うように見方が変わってきています。QAだけがテストをするのではなく、チーム全体としてテストの重要性を理解するテスト文化を根付かせ、QAの活動領域を広げていくことが大切になっていくと考えています。
(中略)
テストの領域でやり方を変えてもエンジニアには影響が少ないので抵抗がなく、開発と並行できます。そのようにしてゴリゴリと進めていき、エンジニアに対してレビューをお願いしたり、実装とつき合わせたり要件とつき合わせたりしていきました。このようにすると、エンジニアにもテストの意識が生まれ、ソフトウェアテスト全体の効率化にも繋がっていくと考えています。
QAの責任は重い。だから楽しい より引用
柿崎さんがGAに入社したのは2018年だ。当時からプロダクトの品質向上は命題だったという。お客さまに提供するサービスの全ての品質を極限まで高める、というのがGAの目指すものだ。気持ち良く製品を使ってもらい、満足してもらうこと、それをGAの全てのメンバーが目指している。QAチームも、プロダクトの品質を究めるべく切磋琢磨(せっさたくま)している。
(中略)
QAは開発にブレーキをかけることになるため、普通の会社なら煙たがられる存在かもしれない。しかし、GAにはそういうことが一切ない。QAチームとして、その環境は非常に恵まれていると感じつつも、柿崎さんはその責任の重さも痛感している。
「自分のひと言で、品質を高める行為が一気に走りだします。だから言葉の責任は重い。『ここまずいよ』という指摘をする際には、情報の裏付けをしっかりしなければなりません。そういった強い責任を、QAエンジニアとして感じています」
最近のQA界隈では、QAがテストの枠を超えて活動したり、エンジニアと協力して品質を高める活動をしたり、という行動がどんどん湧き上がっているように感じる。
SmartHRもGA technologiesも、テストに閉じた活動はしない、という点で共通しているように思えた。
僕もこの考え方には賛成で、品質を良くしていくには、品質を作り込む活動に足を踏み入れる必要があると思っている。テストはあくまで品質を測定する活動であり、品質をよくするためには品質が作り込まれるフェーズ(仕様検討や実装)に手を加える必要がある。そのためには、テストの知識ももちろん必要だし、エンジニアやPdMといった他職種のメンバーとの関わり方も重要になる。QAだけで品質を高めることはできないので、品質を高めることがいかに大切であるか、という文化づくりもしなくてはならない。
以前、誰かが言っていた「今後のQAはコンサル的な立場になる」というのも、コレを指しているのかもしれない。テスターとして手を動かすだけでなく、品質を高めるための相談役として動き、PdMやエンジニアと共に品質をリードする立場になるのかもしれない。